【怖い!グロい!気持ち悪い!!】秋の夜長におすすめのホラー漫画7選
こんにちは、ミロです。フランスで地味に暮らしています。
みなさま今年のハロウィンはどのようにお過ごしでしょうか。
私はぁ〜〜怖マンガ読むかなぁ〜〜やっぱりぃいーー
(すいませんテンションがおかしいです。)
今回は秋の夜長に読みたい!怖い&グロい&気持ち悪いマンガのご紹介です。
心霊、人コワ、不条理、暴力、意味不明・・などいろいろな恐怖を詰め込んだ珠玉の漫画たちをぜひご堪能ください!
【目次】
- 1. 僕が死ぬだけの百物語 的野アンジ
- 2. きりきりぎったん 三条友美 恐怖作品集 三条友美
- 3. 座敷女 望月峯太郎
- 4. 恐怖の黄金風呂 金風呂タロウ
- 5. 走馬灯株式会社
- 6. 惨殺半島赤目村 武富健治
- 7. 狐筋の一族 武富健治
1. 僕が死ぬだけの百物語 的野アンジ
第一話「つれびと」
ある夜、牛乳を買いに外に出て行った彼女。彼女はなかなか帰ってこない。男は気にしつつも寝る支度をしていると、いつのまにか風呂場に彼女がいて・・。
一話完結のオムニバス式ホラー漫画です。
”ユウマくん”が自室で読者にただただ怖い話をしていく漫画ですが、短編ながらどの話も完成度が高い。とくに一話目の心霊話が絵柄と相まってかなりゾッとします。
個人的には第三話の「ねんどマン」が怖面白くて好き。
どの話も不気味さと不可思議が同居した、淡々とした雰囲気になっています。
2. きりきりぎったん 三条友美 恐怖作品集 三条友美
第一話「きりきりぎったん」
捨てられていたマネキンを「きりきりぎったん様」と崇める少女たちのグループ。何者かによってグループの女子が一人また一人と殺されていく。事件の最中、彼女たちはきりきりぎったん様の呪いだと噂するようになるが・・。
昭和テイストのエログロ短編ホラー漫画です。
とにかくきりきりぎったん様のビジュアルが猛烈に気持ち悪い。漫画家さんが描きたいものを描いているんだろうなぁーという印象。
表題のほかいくつか短編が入っていますが、どの話も随所にグロやエロが頻出します。
隙あらばエログロに絡めたい感じなので、ストーリーはあってないようなものです。トンデモ展開で終了すること多し。
「こういうジャンルなんだ」と思って読んだ方が楽しめるかもしれません。
【▼ホラーMといえば平成のホラー全盛期に流行った雑誌・・。意味不明なエログロが好きな方はぜひ。】
3. 座敷女 望月峯太郎
望月峯太郎氏による、言わずと知れた超不気味理不尽漫画、座敷女。人間が怖い系の漫画です。
口裂け女がストーカー化した感じの怪女が出てきます。
ある大学生男子の住むアパート。隣のインターホンが毎晩うるさいことに堪りかね、「そこずっと留守ですよ」と顔を出してしまったが最後、座敷女にロックオンされる話です。
最初の方こそ、大学の仲間と一緒に座敷女を撃退するんですが、だんだん勢いがなくなってきます。そして最終的に主人公には理不尽で恐ろしいラストシーンが待っている。
座敷女が手書きした不気味な手紙とか、繋がっていない受話器相手に喋り続ける場面とか、本当に怖い漫画です。
【▼フランスのホラー映画「À l'intérieur(屋内)」の邦画タイトルが「屋敷女」なんですが、邦画タイトルをつけた方はこの漫画に影響されたのではなかろうか。】
【▼同じ作者によるバイオレンス漫画。ストーカー化したおじさんがめちゃくちゃ気持ち悪いので、怖いもの見たさで読んでほしい。】
4. 恐怖の黄金風呂 金風呂タロウ
第四巻目「トーテムポール」
撤去すると呪われると噂されているトーテムポール。依頼を請け負った業者の男は、そのトーテムポールを切り倒す前に恐ろしい幻覚を見る。そしてその夜惨劇が起きて・・。
kindle版で今のところ六巻まで出ています。
と言っても一巻につき14ページほどの短編が3〜4話収録されているだけなので、あまりお得感は無いかも。
とにかく終始意味不明でグロテスクな話がいくつも続きます。とくに落ちがないものも多く、不気味なままゆっくりフェードアウトしていく。
あと、なんだろう、絵がすごく気持ち悪いんだよね(褒めてます)。
異様な点描画が画面いっぱいに広がっていてめまいがする。この不気味な絵でストーリーの意味不明さが補正されている感じです。
【▼オマエ誰やねーん!全巻表紙が禍々しい。】
5. 走馬灯株式会社
第一話「杉浦克己・43歳 全編」
不倫の代償に妻子を失った男。突如目の前に現れた「走馬灯株式会社」に入ってみると、そこには過去の自分を詳細に写す映像がテレビ画面一杯に広がっていた・・。
菅原敬太氏による全10巻のホラーミステリー漫画。ホラー漫画と書きましたがヒューマンドラマ系なので、ホラー初心者の方でも読みやすいと思います。
ただ幽霊や人コワ、理不尽な暴力などあらゆる意味でゾッとさせられる話が盛り沢山ですので、元気な時に読んでください。
一話完結型の漫画です。読み始めると時間が解けるので注意。
6. 惨殺半島赤目村 武富健治
人口数百名の小さな島、赤目村に唯一の医者として赴任してきた三沢勇人(はやと)。開発組と保守組二つの勢力が対立する中、村を挙げての祭りが開催されることになる。しかし日を追うごとに異様な事件が立て続けに起こり・・。
意図せず事件に巻き込まれていく勇人は生き残れるのか。
全二巻。閉鎖された村で惨殺事件がおきるのですが、横溝正史の小説が好きな方ならハマる雰囲気の漫画です。
一巻は村の不穏さや謎解き要素などが多め。二巻からは怒涛の惨殺祭りが展開されます。
いきなり村民皆殺し方向に舵を切るので、ミステリー小説を読んでいたら急にB級ホラー映画が始まった、みたいな錯覚に陥る。
特に変態教師が都井睦雄ばりに覚醒するシーン、作者はこれが描きたかっただけでは…と訝しんでしまいます。
あとは、あとがきで作者自身が書いていますが、未成年の見苦しいディープキスシーンがあります。こんなにも気持ち悪いキスシーンをラストに持ってくるあたり、この作者の才能を感じる。
劇画っぽい絵がおどろおどろしく良い味を出しているので、ぜひ読んでみてください!
【▼とくにストーリーに必要なさげにも関わらず下痢的な排便シーンがあるので注意です。】
7. 狐筋の一族 武富健治
第四話「おっとい嫁じょ」
好きになった女性に振り向いてもらえない男。兄たちに相談すると、「それなら”おっとい”すればいい」と助言される。
犯罪行為を時代錯誤な伝統と履き違えたすえに起きる悲劇を描く。
またまた武富健治氏による、一話完結の短編集です。
日本の陰惨な因習とか、気味の悪い未解決事件などに興味のある方はぜひ。
私はかの有名な”おっとい嫁じょ”が読みたかったので購入しましたが、竹富氏の手腕により、かなりショッキングな内容に仕上がっています。
近年まで存在したであろうしきたりと称した蛮行は本当に恐ろしいし、今でも日本のどこかで存在するような気がしてなりません。
【▼文章が多めなので目がチカチカするかも。まずは試し読みをオススメします!】
【▼武富氏による”死と暴力編”もなかなか読みごたえがあってオススメ。】
と言うことで怖い!グロい!気持ち悪い!!ホラー漫画7選。いかがでしたでしょうか。
今回は昭和っぽい雰囲気の漫画が全体を占めています。
個人的に陰惨な演出や描写の細かさなどで恐怖心をあおるテイストが好みなのでこんな選書となりました。
この漫画もなかなか怖気持ち悪いよ!など、みなさまのお勧めがありましたらぜひ教えてください。私が喜びます。【完】
【グッチャネしたい】ホラースプラッター小説 粘膜人間 ネタバレ感想【飴村行】
【▼主なあらすじ】
カッパ三兄弟と最強の男子小学生の戦いをグロテスクに描いた飴村行のデビュー作。
閉鎖的な田舎の村、妖怪と人間の友情、グッチャネ、豚嫁折檻、拷問用幻覚剤”髑髏(どくろ)”・・。複雑に絡み合う人間の業が、さらなる凄惨な事件を呼ぶ。
第15回日本ホラー小説大賞長編受賞作。
【▼以下は雑なネタバレ感想です。先に小説を読んでからネタバレを見てね!】
かの有名な「グッチャネ」が戦慄の意味不明ワードとして一躍名を馳せた、飴村行氏によるエログロホラー小説です。
言葉の意味はわからないけど、なんとなくグッチャネしたくない。グッチャネしたら死ぬ気がする。
しかもグッチャネする相手は河童です。
【▼黄桜のCMみたいなきれいな河童ではなくて、】
【▼コッチのほうです。】
画像はyoutubeよりお借りしています。
三章から成るこの小説、第一章はカッパ三兄弟が村人から殺害依頼を請け負う場面から始まります。
このカッパたちがもう怖い。ゆるキャラ的な感じじゃなくて、リアルで尻子玉を抜いてきそう。
しかも妖怪特有の怪力の持ち主で、かつ性欲旺盛。
カッパたちはDTでもあって、性行為に異常な興味があります。殺害依頼を請け負う代わりグッチャネする相手をあてがってもらうことになります。
カッパ三兄弟の標的は最強の小学生・雷太。
雷太は身長195cmの体軀で、大人をも軽々と半殺しにする暴力風雲児。キレると見境のない雷太は村人に恐れられています。しかし性欲に支配されていないだけカッパよりマシとも言える。
【↓私の中では雷太のビジュアルは完全に花園垣です。(浦安鉄筋家族より)】
画像はamazonさんよりお借りしています。
不意を突かれたにもかかわらず雷太はカッパ次男とカッパ三男を返り討ちにします。自らも脳が飛び出る(?)ほどの重傷を負いますが根性で生還。
その後雷太とカッパ長男の間に友情が芽生えますが、二人はお互いが宿敵であることをこの時点では知りません。
第二章では、女学生が非国民の烙印を押され日本軍に拷問にあうシーンがあります。「髑髏(どくろ)」と言う幻覚剤を飲まされ、幻想の中でリアルに処刑されてしまうのです。
最初に処刑された女学生は首チョンパの刑だったのですが、正直これが一番マシ。
斬首した断面から昼食で食べた蕎麦が出てくるという謎現象が起きて嫌な気分になりますが、処刑レベルで言えば前座です。
二番目に処刑される女学生はかなり悲惨なめに遭います。刑を告げる男が
「まむしっ!」と叫んだときの不穏さよ。まむして。
串刺しの刑の俗称なんだって。ホラー作家はなぜか串刺しが好きだよね。
串刺し描写では右に出るものがない友成純一氏著書の獣儀式ですが、飴村氏の串刺し描写もなかなか気合が入っています。肛門から槍がぶちぶち入ってくるのでグロ苦手な方は注意。
そしてここでもやはり昼食の蕎麦が口外に出てきます。
とりあえず体内から蕎麦が出てきたら優勝、みたいな雰囲気です。
【▼躍動感あふれる串刺しの刑が読みたい方はコチラ!私の感想はこんな感じ。】
第三章の豚嫁折檻においては、もう「こんな性癖があるんだ〜」ぐらいに留めておきます。
しかしこの事件が雷太暴走の根底にあるものとなり、さらに壮大なラストシーンへと向かいます。
ちなみにこの小説は雷太とカッパ長男がお互いを宿敵と知り、相対する場面で終わります。
息つく暇もないほど登場人物たちの業を目の当たりにさせられる小説ですが、読後感は意外に良い。
登場する人物たちがほぼ全員と言っていいほど邪悪なので、誰が誰によって血祭りにあげられても特に胸が痛まないからかもしれません。
無駄にリアルな飴村氏の文章は読みやすく、かつ話の展開もスピーディー。最初から最後まで血生臭い場面が続きますが、さらっと読めてしまいます。
オススメです。
【▼グロファンタジーというジャンルがあるならそれに相当する小説。3時間ぐらいお時間がある方はぜひ。】
【▼粘膜シリーズってなんだよ!個人的にはデビュー作の粘膜人間が一番好きです。】
【歪んだ愛情の中にある猛毒】映画 MOTHER (マザー)ネタバレ感想
2020年/ 日本映画
監督/ 大森立嗣
脚本/ 大森立嗣, 港岳彦
制作/ 佐藤順子
音楽/ 岩代太郎
出演者/ 長澤まさみ, 奥平大兼, 夏帆, 皆川猿時, 阿部サダヲ 他
【あらすじ 】
実際に起きた川口高齢夫婦殺害事件に着想を得たヒューマンドラマ。PG12指定。
シングルマザーの秋子は、息子の周平とともにその日暮らしを続けていた。男たちと行きずりの関係を持ちながら、その一方で周平に異常な執着を持つ秋子。学校にも通わせず、二人は世間から孤立していく。
まともな社会生活を送れない秋子に寄り添いながらも、周平は周囲の支援を得てフリースクールに通い始めるが・・。
歪なものへと変化した母子の関係が引き起こした事件の真相とは。
【予告編】
絶対胸糞映画だろうなーと思って見たらやっぱり胸糞だったあぁぁぁおえ
今回ご紹介するのは実際に起きた事件をベースにした映画・MOTHER(マザー)です。
主人公の少年を取り巻く身勝手な人間たち(とりわけ母親)のせいで猛烈に腹たってくる映画なので注意。
【↓以下は雑なネタバレ感想です。映画を観てから読んでね!】
映画の冒頭。長澤まさみ演じるシングルマザー・秋子が、小学生の息子・周平の膝のキズを舌でベローンと舐めるシーンが猛烈に気持ち悪いです。
一目で「うわっ変な人だ!」ってわかる。
【▼少年の膝小僧ぺローンは個人的にかなり気持ち悪いシーンです。】
この母が
・キレやすい
・働く気がない
・子どもを一週間ぐらい放置して帰ってこない
という三拍子揃った毒な要素に加え、
自分の子どもに異常な執着があるという他人が介入できない系の要素が加わった超猛毒親なのです。
秋子は周平を完全に自分の所有物だと思っているので、絶対に手放そうとしません。
勉強している周平を嘲笑い、あんたは臭いからモテないと言い放ち、ついでに夏帆をブス呼びし、徹底的に息子の自尊心を潰していきます。
【▼ブス呼びされる夏帆。いろいろと看過できないことが起こる映画です。】
画像はyoutubeからお借りしています。
そしていろんな部分がゆるい秋子は会う男すべてに色目を使って性行為に持ち込みます。
しかし男たちも馬鹿ではないので、そこまで美味しい思いはさせてくれません。
関係を持った男たちに堕胎させられたり外で寝かせられたりひどい扱いを受ける秋子ですが、行動は全く改善されません。
また周平も周平で、毒母の要求(金を借りてこい、働いた金は全てよこせ、祖父母を殺して金を奪え)にはNOと言えない。
それほどまでに深い呪縛を生み出す母の愛憎が恐ろしくなります。
ラストシーンで罪を犯した周平が弁護士に「君とお母さんは共依存状態だ」と指摘されるシーンがあるんですけど、
周平は「僕お母さん好きなんですよ。なにが悪いんですか」的なことをイノセンスな雰囲気でのたまう。
私はこのシーンでめっちゃ腹立った。
母への愛と殺人をイコールする周平にも、母に依存するしかなかった周平を修羅の道に引き込んだ秋子にも。
超猛毒母役を演じたのは、長澤まさみさん。そのへんにいそうなやさぐれた排他的なヤンキー臭のする美人母をみごとに演じています。
周平役の奥平大兼さんは映画初主演とは思えない堂々とした演技でした。特に付けない方がマシレベルの不自然なエクステが妙にリアルで、絶妙な貧困感をかもしだしています。
いい意味で本当にそのへんにいそうな男子です。
あと、自分的にこの作品の中で唯一この役者さんじゃない感があったのは阿部サダヲさんです。
秋子の情夫役なんですけど、リアルではこういう母親の相手は半グレとか手に負えないキチ○イ系が多いと思う。
阿部サダヲさんはどうしようもないクソ野郎の演技は最高なんですけど、生物的に危険信号を感じる怖さではなかったです。
ピエール瀧さんとかだとモロに感じます(褒めてます)。
【▼観賞後、胸糞なことは大前提として私に限ってですが、すごい落ち込んでる時に見るとかえって生きようとする意欲が湧くと言う謎現象がおきました。】
【母のある一言に背筋が凍る!】サイコホラー映画【visit ヴィジット】ネタバレ感想
2015年/ 94分/ アメリカ映画
監督・脚本:M・ナイト・シャマラン
制作:M・ナイト・シャマラン/ ジェイソン・ブラム/ マーク・ビエンストック
音楽:スーザン・ジェイコブス
出演者:オリビア・デヨング/ エド・オクセンボールド/ キャスリン・ハーン/ ディアナ・デュナガン/ ピーター・マクロビー
【▼あらすじ】
絶縁状態だった母と祖父母が和解し、初めて祖父母宅を訪ねることになったベッカとタイラー姉弟。当初は祖父母と楽しいバカンスを過ごしていたふたりだったが、次第に祖父母の異様な言動が目立ち始めて・・。
映画の終盤で母が姉弟に告げた衝撃の事実は、あなたの背筋を凍らせる。
【▼予告編です】
本作の魅力はなんと言っても、終盤に母親が放つある言葉*1で鑑賞者が最大にゾクッとさせられるシーンです。
そのための伏線があちこちに仕掛けられているので、カラクリがわかってから再鑑賞するとさらに楽しめます。
未鑑賞の方はネタバレを読む前に映画を見てね!
それから手ブレと大便ネタがおおもとの割合を占めているので、センシブルな方は気をつけてください。
【▼以下は雑なネタバレです】
本作は精神障害者のお年寄りカップルが収容先の精神病院を抜け出し、別人のお年寄り夫婦に成りすます話です。しかし主人公のベッカとタイラー、そして視聴者は物語の終盤まで、祖父母が偽物であるとはつゆほども思いません。
最初こそニセ祖父母は普通にしているので、ただのハートフルな孫と祖父母の交流に見えるのですが、徐々に怖ポイントが積み重なってきて物語に暗雲が立ち込めます。
【↓ニセおばあちゃんの怖ポイント】
ー 夜の11時ぐらいに全裸で徘徊し壁を引っ掻く。
ー グアグア言いながら吐瀉物を放出。普段はお菓子作りが上手で上品なおばあちゃんがこんななってるとスゴイ嫌悪感でるよね。
ー 姉弟で隠れんぼしてると、突如乱入してくるおばあちゃん。地味に怖いしお尻丸出しなのでまたもや嫌悪感。
ー お尻見えてるのに「ポットパイを作るわ!」と言って颯爽と去っていく。いや、まずシリをしまってくれ。
ー やたらとベッカに「オーブンの中に入って掃除しろ」と言う。
ー 時折笑わせにきているとしか思えないオサレな髪型をする↓。
【▼なんなんだこの髪型は・・。】
【↓ニセおじいちゃんの怖ポイント】
ー 庭の古屋に自分の大量の使用済みオムツを隠す。ハエ湧くから隠すなやぁ。
ー おじいちゃんが道行く人に急に襲いかかる。尾行するのはやめろとか言いつつ(笑)←笑ってる場合じゃない
ー 地下室に行っちゃだめだぞ、かびてるから(本物の祖父母の遺体を雑に遺棄)
ー 顔面に糞つきおむつをパイ投げのごとくドカンしてくる。
だんだんとおかしい雰囲気に気づいたベッカとタイラーは、祖父母の異常な行動をテレビ電話で母に報告します。しかし旅行中の母親は「年寄りはそんなものよ」と言って取り合ってくれない。
序盤は夜中に徘徊するとか、オムツを隠すとかですからね。
本作の怖いところはここです。精神異常の(ちょっと認知症も入ってる)老人の行動が、悪意からくるものなのか、老齢からくるものなのか判断がつかない。
そして最終的にテレビ電話で祖父母の姿を見た母親が、「あの人たちとずっと一緒にいたの?あれはあなたたちのおじいちゃんとおばあちゃんじゃない」
って言うんですよ。
ゾ〜っとしますよね。
ニセ祖母は若いとき自分の子どもを池に沈めて殺害したらしいのですが、ニセ祖父が「彼女は孫をもつ資格がある(キリッ)」とかのたまう。いやないだろ。
その後精神病院のスタッフがニセ祖父母によって庭の木に吊るされ、孫たちは脱出を試みるも失敗。
そうこうしているうちに、ニセ祖父が静かに大便を漏らします。
ラストは顔面にニセ祖父の糞を塗りたくられた弟くんが覚醒して「オラああああア!?」とニセ祖父を倒し、姉も救助されます。
しかしニセ祖父が「みんなで死のう」とかのたまうから視聴者はひとりでしねやぁ!!!(怒)って気分になります。
冷静に考えてみると、祖父母の異常行動って言っても
祖母嘔吐→祖母尻チラ→祖父う○こ付きおむつ(しかも下痢的な、あほあほマン的なテスクチャー)なので認知症の一例と思えば特に怖くないんですけど、映画を観ているときはめっちゃ怖いんですよ。
【▼テスクチャーを知って欲しいのであほあほマンを載せておきますね。】
物語の全貌がわかったところで思い返してみると、確かに違和感あるシーンだらけなのです。
例えばおばあちゃんが高そうなティーカップを灰皿がわりにしてふっつーに室内でタバコ吸ってるんですけど、後々考えるとあ、人んちだからかって納得します。
こういった変な大胆さと言うか図々しさに視聴者が違和感をいだくような脚本を書くM.ナイトシャマラン監督はやっぱ天才です。
あと、個人的に戦々恐々としたシーンはおじいちゃんが台所でオムツを脱ぎ始めたところ。
「うわあ!弟くんが最悪のパターンで凌辱され死に至る!」と思ったけど大丈夫だった。
大便つきオムツを顔に塗りたくられるだけです。
その程度で済んでよかったと安堵したホラー小説マニアは私だけではないはず。
雑にまとめにはいります。
信じられないかもしれませんが最後は感動してちょっと涙でます。ホラーとギャグと感動が神配合でハイブリッドされている映画でした。
【▼手ブレと老人のおむつにセンシティブでない方はぜひ!】
*1:赤の他人が祖父母になりすましていることを知ってオーマイガー言います。
エログロスプラッター小説【彼岸の奴隷】ネタバレ感想
小川勝己氏によるエログロスプラッター小説・彼岸の奴隷の雑なネタバレ感想です。
amazonさんが私の購入履歴*1からお勧めしてきた小説。
まず、全体的に臭(にお)う作品です。
この本腐臭がするというか、臓物の匂いがただよってきそうな本です(褒めてます)。
まず主人公のおっさんの頭がおかしいのは大前提として、全体的に狂人レベルが高めな小説です。
具体的にはサディストのやくざとか、変態暴力刑事とか、支配欲が変な方向に行ってるサイコ女とか、DVに怯えつつ人間をコロして料理するおばちゃんとかが出てきます。
このメンツでわちゃわちゃやる感じです(雑)。
物語を簡単に説明しますね。前半はだいたい↓以下のことが綴られます。
ー 主人公は元・敏腕刑事で、
ー 最愛の妻が亡くなった。
ー 亡くなる前、妻は元同僚と浮気をしていた。
しかし物語の後半で↓以下の事実が明るみになります。
ー 主人公は職なしゴロツキの変態ストーカー野郎であり、
ー 立派な刑事になった元・クラスメイトに嫉妬した挙句、彼の妻を自分の恋人だと妄想し
ー 彼女をつきまといの末殺害し、
ー 殺人を繰り返した挙句カニバリズムをする。
もう最悪っスよね〜。(テンションがおかしい)
ここに女性の達磨化とか、獣姦とか、男性が鬼畜警官にレ◯プされるとか、いろんなスパイスが物語にプラスされて深みを与えています。
【▼物語に深みを与えます(画像はイメージです)。】
最後のほうは”銃撃戦”という名目で登場する全ての変態に見せ場が用意されているので、ご安心ください。読者は飽きずにラストまで翻弄されます。
主人公をさらに掘り下げると、変態殺人鬼でありながら異常性欲者でもあり、飲み屋の女性とアパートの廊下で獣のような性行為をし、その女性を殺害して食べ、さらにその肉を他人に食べさせ、なぜか管理人の爺さんに自分のオシッコを飲ませたりします。
キチ◯イ行動の宝庫(?)みたいな人ですよね。
最終的に物語の終盤で、主人公はようやく自分が何者かを悟ります。
「あ〜よかった!ようやく自分がオカシイってことをわかってくれた!^^」
と謎の安堵感で一杯になる不思議。
直後に主人公は精神が崩壊し、幼児退行して今までの悪行の数々は不起訴となります。
被害者が報われない胸糞パターンかと思いきや、主人公に一応の罰がくだるラストも必読。
近所のジャバ・ザ・ハットみたいな風貌の殺人鬼のおばちゃん*2が彼の保護を申し出て、おばちゃんに恋人兼性処理道具として飼われながら暮らしてENDです(しかし本人は自分がわからなくなっているため、ある意味ご褒美)。
【▼ジャバ・ザ・ハットみたいなおばちゃん】
臨場感ある文章が変に上手くて気持ち悪くなってくる小説なんですが、それが逆に「この界隈殺人鬼と変態多すぎじゃね?」と言う疑問を吹き飛ばしてくれます。
とりあえずカニバリズムとか異常者の心理とかについて興味がある方はオススメです(読む際は自己責任でお願いします)。
【▼何度も言うけど、読むときは自己責任でお願いね!こんな気持ち悪い小説勧めたの誰だよって言わないで!】