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【怖い!グロい!気持ち悪い!!】秋の夜長におすすめのホラー漫画7選

 

 

こんにちは、ミロです。フランスで地味に暮らしています。

みなさま今年のハロウィンはどのようにお過ごしでしょうか。

 

私はぁ〜〜怖マンガ読むかなぁ〜〜やっぱりぃいーー

(すいませんテンションがおかしいです。)

 

今回は秋の夜長に読みたい!怖い&グロい&気持ち悪いマンガのご紹介です。

心霊、人コワ、不条理、暴力、意味不明・・などいろいろな恐怖を詰め込んだ珠玉の漫画たちをぜひご堪能ください!

 

【目次】

 

 

 

1. 僕が死ぬだけの百物語 的野アンジ 

 

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まさひろ!!って言われましても・・。(第一話 つれびと より)



第一話「つれびと」

ある夜、牛乳を買いに外に出て行った彼女。彼女はなかなか帰ってこない。男は気にしつつも寝る支度をしていると、いつのまにか風呂場に彼女がいて・・。

 

一話完結のオムニバス式ホラー漫画です。

”ユウマくん”が自室で読者にただただ怖い話をしていく漫画ですが、短編ながらどの話も完成度が高い。とくに一話目の心霊話が絵柄と相まってかなりゾッとします。

 

個人的には第三話の「ねんどマン」が怖面白くて好き。

 

どの話も不気味さと不可思議が同居した、淡々とした雰囲気になっています。

 

 

 

 

2. きりきりぎったん 三条友美 恐怖作品集 三条友美 

 

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画像は第一話「きりきりぎったん」より



第一話「きりきりぎったん」

捨てられていたマネキンを「きりきりぎったん様」と崇める少女たちのグループ。何者かによってグループの女子が一人また一人と殺されていく。事件の最中、彼女たちはきりきりぎったん様の呪いだと噂するようになるが・・。

 

昭和テイストのエログロ短編ホラー漫画です。

とにかくきりきりぎったん様のビジュアルが猛烈に気持ち悪い。漫画家さんが描きたいものを描いているんだろうなぁーという印象。

 

表題のほかいくつか短編が入っていますが、どの話も随所にグロエロが頻出します

 

隙あらばエログロに絡めたい感じなので、ストーリーはあってないようなものです。トンデモ展開で終了すること多し。

「こういうジャンルなんだ」と思って読んだ方が楽しめるかもしれません。

 

【▼ホラーMといえば平成のホラー全盛期に流行った雑誌・・。意味不明なエログロが好きな方はぜひ。】

 

 

 

3. 座敷女 望月峯太郎 

 

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画像はamazonからお借りしています

 

望月峯太郎氏による、言わずと知れた超不気味理不尽漫画、座敷女。人間が怖い系の漫画です。

 

口裂け女がストーカー化した感じの怪女が出てきます。

 

ある大学生男子の住むアパート。隣のインターホンが毎晩うるさいことに堪りかね、「そこずっと留守ですよ」と顔を出してしまったが最後、座敷女にロックオンされる話です。

 

最初の方こそ、大学の仲間と一緒に座敷女を撃退するんですが、だんだん勢いがなくなってきます。そして最終的に主人公には理不尽で恐ろしいラストシーンが待っている。

 

座敷女が手書きした不気味な手紙とか、繋がっていない受話器相手に喋り続ける場面とか、本当に怖い漫画です。

 

【▼フランスのホラー映画「À l'intérieur(屋内)」の邦画タイトルが「屋敷女」なんですが、邦画タイトルをつけた方はこの漫画に影響されたのではなかろうか。】

 

【▼同じ作者によるバイオレンス漫画。ストーカー化したおじさんがめちゃくちゃ気持ち悪いので、怖いもの見たさで読んでほしい。】

 

 

4. 恐怖の黄金風呂 金風呂タロウ

 

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第4巻「トーテムポール」より

第四巻目「トーテムポール」

撤去すると呪われると噂されているトーテムポール。依頼を請け負った業者の男は、そのトーテムポールを切り倒す前に恐ろしい幻覚を見る。そしてその夜惨劇が起きて・・。

 

kindle版で今のところ六巻まで出ています。

と言っても一巻につき14ページほどの短編が3〜4話収録されているだけなので、あまりお得感は無いかも。

 

とにかく終始意味不明でグロテスクな話がいくつも続きます。とくに落ちがないものも多く、不気味なままゆっくりフェードアウトしていく。

 

あと、なんだろう、絵がすごく気持ち悪いんだよね(褒めてます)。

 

異様な点描画が画面いっぱいに広がっていてめまいがする。この不気味な絵でストーリーの意味不明さが補正されている感じです。

 

【▼オマエ誰やねーん!全巻表紙が禍々しい。】

 

 

5. 走馬灯株式会社

 

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第一話「杉浦克己・43歳 全編」より

第一話「杉浦克己・43歳 全編」

不倫の代償に妻子を失った男。突如目の前に現れた「走馬灯株式会社」に入ってみると、そこには過去の自分を詳細に写す映像がテレビ画面一杯に広がっていた・・。

 

菅原敬太氏による全10巻のホラーミステリー漫画。ホラー漫画と書きましたがヒューマンドラマ系なので、ホラー初心者の方でも読みやすいと思います。

 

ただ幽霊や人コワ、理不尽な暴力などあらゆる意味でゾッとさせられる話が盛り沢山ですので、元気な時に読んでください。

 

一話完結型の漫画です。読み始めると時間が解けるので注意。

 

 

 

 

6. 惨殺半島赤目村 武富健治

 

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画像は惨殺半島赤目村・第二巻より。

 

人口数百名の小さな島、赤目村に唯一の医者として赴任してきた三沢勇人(はやと)。開発組と保守組二つの勢力が対立する中、村を挙げての祭りが開催されることになる。しかし日を追うごとに異様な事件が立て続けに起こり・・。

意図せず事件に巻き込まれていく勇人は生き残れるのか。

 

全二巻。閉鎖された村で惨殺事件がおきるのですが、横溝正史の小説が好きな方ならハマる雰囲気の漫画です。

 

一巻は村の不穏さや謎解き要素などが多め。二巻からは怒涛の惨殺祭りが展開されます。

いきなり村民皆殺し方向に舵を切るので、ミステリー小説を読んでいたら急にB級ホラー映画が始まった、みたいな錯覚に陥る。

 

特に変態教師が都井睦雄ばりに覚醒するシーン、作者はこれが描きたかっただけでは…と訝しんでしまいます。

 

あとは、あとがきで作者自身が書いていますが、未成年の見苦しいディープキスシーンがあります。こんなにも気持ち悪いキスシーンをラストに持ってくるあたり、この作者の才能を感じる。 

 

劇画っぽい絵がおどろおどろしく良い味を出しているので、ぜひ読んでみてください!

 

【▼とくにストーリーに必要なさげにも関わらず下痢的な排便シーンがあるので注意です。

 

 

 

7. 狐筋の一族 武富健治

 

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画像は「おっとい嫁じょ」より

 

第四話「おっとい嫁じょ」

好きになった女性に振り向いてもらえない男。兄たちに相談すると、「それなら”おっとい”すればいい」と助言される。

犯罪行為を時代錯誤な伝統と履き違えたすえに起きる悲劇を描く

 

またまた武富健治氏による、一話完結の短編集です。

日本の陰惨な因習とか、気味の悪い未解決事件などに興味のある方はぜひ。

 

私はかの有名な”おっとい嫁じょ”が読みたかったので購入しましたが、竹富氏の手腕により、かなりショッキングな内容に仕上がっています。

 

近年まで存在したであろうしきたりと称した蛮行は本当に恐ろしいし、今でも日本のどこかで存在するような気がしてなりません。

 

【▼文章が多めなので目がチカチカするかも。まずは試し読みをオススメします!】

 

 

【▼武富氏による”死と暴力編”もなかなか読みごたえがあってオススメ。】

 

 

と言うことで怖い!グロい!気持ち悪い!!ホラー漫画7選。いかがでしたでしょうか。

 

今回は昭和っぽい雰囲気の漫画が全体を占めています。

個人的に陰惨な演出や描写の細かさなどで恐怖心をあおるテイストが好みなのでこんな選書となりました。

 

この漫画もなかなか怖気持ち悪いよ!など、みなさまのお勧めがありましたらぜひ教えてください。私が喜びます。【完】